建設工事現場の現況・進捗、お客さまの声など、スタッフからの現場に密着した情報をお届けします。
WEB担当Nです。
4月5日、名勝・和歌の浦を一望できる和歌山市の紀三井寺に、「紀三井寺ケーブル(18人乗りケーブルカー)」が新設されましたので、取材にお伺いしました。
当日午前中に除幕落慶式が執り行われ、午後からは一般御参詣者の利用が開始されました。
まずは、ケーブルカーの外観からご紹介します。
ボディカラーは、お寺の建物にも使われている朱色が採用されており、客車のフォルムも周囲の景観にもマッチしていて、とても洗練されたデザインです!
紀三井寺は、山の中腹にある本堂まで231段の急な石段があり、今まで参拝者はこの石段を上り下りして参拝していましたが、ケーブルカーの完成によりバリアフリー化が進み、ご高齢者や車いすをご利用の方でも本堂へのアクセスが容易となりました。
また、紀三井寺は津波避難先に指定されており、有事の際、ケーブルカーは足が不自由な方などの高台避難にも一役買うことになります。
山麓駅からケーブルカーが出発したところです。
平日にもかかわらず、大勢のお客様でにぎわっていました。
ケーブルカーにさっそく乗ってみました。
システムは当社製で、客車にはスイス・CWA社製を採用しており、乗車定員は18名です。
全面がガラス張りで車内からの景色は最高でした。
客車のシートは赤と黒でデザインされており、座席もゆったりしていて乗り心地が良いです。
また、空調も装備されているので、夏でも快適にご乗車いただけると思います。
紀三井寺ケーブルは、エレベータと同様に乗客の方がボタン操作で運転を行えるため、電車のように運転手はおりません。
傾斜角度約20度の急峻な斜面を登っていきます。
高低差約30mを1.6m/秒で運行し、乗車時間は約70秒です。
ケーブルカーは高低差のある場所に適した輸送設備で、同じタイプのケーブルカーでは、約30度までの斜度に対応可能です。また、速度は一般的には1.0m/秒程度のものが多く、その中で紀三井寺ケーブルは速い部類に入ります。
お堂からの景色です。
ちょうど桜が満開で、奥には海岸線が見え、絶好の眺望でした。
天気が良い日は、遠方に四国徳島も望めます。
体力面で諦めていた方々も、ケーブルカーを利用して参拝できるようになりました。
和歌山に行かれた際は、ぜひ足を運んでみてください。
CATEGORY